教育環境

学校通信 vol.2

生きる力を育む教育

本校では、日々の学校生活の積み重ねの中で「生きる力を育む教育」を推進しています。毎日の授業を中心とした学校生活の中でそれらは徐々に培われてゆくのですが、とりわけ「自ら学ぶ力の育成」と「心豊かな生徒の育成」のために、特別な学校行事を年間予定に組み込み、普段の授業に加えた「生きた学習」を実践しています。その代表的な行事をいくつか紹介します。

1学期に実施した3年生の修学旅行、1年生の転地学習はいずれも、新しい学年になっての「仲間づくり=クラスづくり」にとってたいへん有意義な機会となりました。また2年生の学校を離れての職場体験は、仕事、そして人とのふれあいの大切さを感じる貴重な経験となりました。

3年生は5月に2泊3日の修学旅行で長崎を訪れ、原爆資料館や平和公園での学習から改めて平和の尊さを学びました。初日は松浦市から船で20分ほどのところにある青島にわたり、生徒2名ずつのグループに分かれて民泊(一般のお宅に泊めていただくこと)を体験しました。初対面の方の自宅で1泊させて頂くにあたり、最初は緊張した面持ちの生徒たちでしたが、あっという間に島の方々と交流を深めることができました。緑豊かな青島では漁業や農業を営まれる方が多くおられます。島民の方々に田舎料理作りや海釣り、地引網漁の体験など青島ならではの経験をさせて頂き、夕方5時に入村式をしてから翌日の11時まで1日限りではありましたが島の暮らしを楽しみました。

2年生は6月にトライやるウィークを実施しました。これは約50の事業所の中から自分が興味のある仕事を選び、5日間にわたり朝9時から午後3時までの間、実際に仕事をさせて頂くという職場体験です。初めての社会経験では仕事の大変さ、大切さを実感するだけではなく、これまで感じたことのなかった人とのつながりの大切さを知る機会にもなったようです。受け入れてくださる事業所の方、トライやるウィークの準備を整えて下さるPTAや地域の方への感謝の気持ちを多くの生徒から聞きました。またトライやるウィークでの経験が将来を考えるきっかけとなり、進路を決める生徒もいます。

1年生は6月に2泊3日でハチ高原に転地学習にいきました。中学生活に少しずつ慣れ始めた時期に、共同生活の中で規律を守ることの大切さを学んだり、また共同生活を通じて普段の授業では気づかなかった互いの良い一面を知ったりすることで、クラス全体のまとまりが出ました。

2学期には9月にスポーツフェスティバル、10月にはスクールフェスティバルと合唱コンクールを実施しました。例年、3年生は体育大会でダンス発表を行います。発表に向けて先生の指導のもと一生懸命練習しますが、今年は生徒が中心となって夏休みから構成や振り付けを考え、練習もリーダーやサブリーダーを中心に生徒たちが主体的に進めました。3年生の信頼関係によって見事に完成させた約5分のダンスは大いに感動を呼ぶものとなりました。

開放的なこの空間は授業の合間や放課後のひととき、生徒の憩いの場となっています。開校当時は120名程度だった生徒数は、今年の春には300名(1学年3クラス)を超えました。近年生徒数は増加傾向にあり、ますます活気あふれる学び舎では、スクールフェスティバルやトライやる・ウィーク(職場体験)など学校行事も盛んに行われています。

合唱コンクールではそれぞれのクラスの特徴を生かし、クラスの指揮・伴奏者のリードのもと毎日の練習に取り組んで、すばらしいクラス合唱を披露してくれました。また、1学年全体で発表する学年合唱では、たくさんの行事を通じて生徒同士の絆が深まってきていることを感じさせられました。どの学年も素晴らしい歌声でしたが、学年が上がるにつれ歌唱の技術や表現力に磨きがかかり、特に3年生の合唱は非常に完成度の高いものとなりました。

このように特別な学校行事を通して、クラスや学年そして全校生徒が一つの目標に向かって物事に取り組むことで、お互いを思いやることや仲間の大切さを知ることができ、「自ら学ぶ力を持った」「心豊かな」生徒へと彼らは成長してゆくのです。一つ一つの行事を充実したものとして成功させるためには、事前の準備、調整や当日の運営など、生徒のみならず教職員にとっても大きなエネルギーを必要とします。また、保護者の皆さまのご理解ご協力も当然大切となります。しかしながらそれらの行事は普段の授業では決して体験できない貴重な「生きた学習」の機会となります。本校はこれからも色々な行事を通じて生徒たちが心身ともに豊かに成長できるように努めていきたいと思っています。